自分は末っ子でうんと歳の離れた兄姉が二人いて、その上、大人の出入りの多いうちで育ったからか小さい頃から『生意気』とよくいわれていた。小学生の頃からクインシー ジョーンズやホイットニー ヒューストンなどを聴いたりするこましゃくれた子だった。
もう今では『生意気』という言葉は通用しない歳になってしまったが、違う言葉を使えばスノッブといわれるのかもしれない。
スノッビーな人、といえばなんだか鼻高々で評判悪そうなイメージがあるけれど、自分は結構スノッブな人が好きだ。スノッブというよりも、自分の好みがはっきりしている人、こだわり派、というのでしょうか。
スノッブでなにが悪い、と言ってやりたい。
なんでもどうでもいいではどうにもならないんだよ、とおもってしまう。
『衣食住』は文化の源。ファッション、食べもの、インテリアを大切なポリシーとして生きることは豊かな生活、そして文化を作る事にもつながる。
それはお金の有る無しとは関係なく工夫すればできることだとおもう。
これがなおざりになってしまうと、生きる楽しみがなくなってしまう。
最近、衣食住のことが、『流行』にとりあげられているけれど、これも時代の流れですぐ消え去ってしまうものとホネのあるものと分かれているとおもう。良いものはいつの時代でも本質の良さが感じられる。
メイン州に住み始めて家のものを整えるのがきっかけでアンティークの家財道具を集めるようになった。メイン州はアメリカでも古い歴史のある土地なので、ニューイングランド地方独特のアンティークがあちこちに沢山埋もれている。
アメリカはここ半世紀ですさまじい発展を遂げた。だけどその反面、量産の『チープな物』『すぐ捨てられるもの』が物を大事にしなくてもよい、という社会文化的問題も生み出した。家具にしても時代的にみるとクオリティーの差が感じられる。昔の時代に作られたものは材質も良いし、職人のプライドも感じられるし、品質的にもかなり良い線をいっているとおもう。1960〜70年代以降につくられたものはデザイン的にはおもしろいものがあっても質的に落ちている気がする。
ずっとワイングラスやガラス食器を収納する棚を求めていた。ガラスは壊れやすいのでプロテクションも必要だけど、透明なガラスの美しさをガラス越しに見たい。ということで、以前から目星をつけていたBarrister Bookcaseを今年やっと手に入れた。(これは『弁護士の本棚』と訳されるが、もちろんうちには弁護士の読みそうな本など一冊もない。)1940〜50年代のものだろうか?棚のユニットがひとつずつガラスのスライディングドアに分かれていて、扉を開ける時も楽しい、という優れもの。見た目もシンプル、かつ機能美も持ち合わせている。
Pもかなりのスノッブなテイストの持ち主だとおもう。食べ物もインテリアもこだわっているツボが同じなので一緒に生活していても感覚的な衝突はない。悔しいけれどアンティークに関しては彼女の方が目利きのような気がする。彼女が始めたアンティークのお店、おもしろいものがあるので是非チェックしてみてください。また新たにいろいろ入荷してます。
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