山登り

お互いに愛犬を亡くして以来、年に一度、バックパックキャンピングをしようと決めた。相棒がいないのは寂しいことだが、ペットを置いて長期間の留守ができないのが欠点だった。

今年は10日間かけて、Allagash Riverをカヌーで渡る予定だったが、あいにく干ばつで水かさが足りず、急遽、川から山へと方向を変更。

メイン州の北にBaxterという州立自然公園があり、そこにはMt. Katahdin という、メインで一番高い山がある。ジョージア州にまで渡るアパラチアトレイル(3515 km)の最北地点でもある。Mt. Katahdin は1600メートルと、それほど高い山ではないけれど、『Knife Edge』という恐ろしい名前のついたトレイルで知名度が高い。その名の通り、鋼のようにシャープで歩幅の狭いところを渡らなければならない。落ちると絶壁。間違いなく死んでしまうか、運が良くても30本以上の骨折は想定できる。毎年事故が絶えないという。

登山メンバーはスタートからハンディがあった。

私:手の甲を車のドアに挟んで負傷、P:風邪、Pの父:オーバーウェイト、P父のパートナー:高所恐怖症(途中で敗退)

おてんばのわりには自分も高所恐怖症なので、トカゲのように四つん這いになって細い岩肌を渡る箇所もいくつかあった。ロープなしのロッククライミング的な所もあり、背丈が足りずめっちゃ冷や汗!というシーンもあり、喜怒哀楽のツボを一気に刺しまくられる思いであった。

怪我もなく、ようやく全員無事にキャンプサイトにゴール。

10時間かかった。おかげで足は丸太のように重くなった。

山登りをレジャーとする者は人間以外の何者でもない。

山羊や鷹や熊やリスも、高いところから眺める『景色』のためにわざわざ山に登っているわけではない。動物からみればバカバカしいと思われる行動を人間はなぜ命にリスクを負いながらも続けるのであろう?

自然に触れることは、人間にとって一番明瞭なリアリティーチェックだとおもう。

自分の体力、能力を実感出来る。そしてどんなにがんばっても自然にはかなわない、という謙虚な気持ちにもなれる。自然の豊かさ、厳しさに触れることで自分がいかに小さい一粒にすぎないことを改めて感じることは、頭でっかちの人間にとって不可欠ではないかとおもう。生きてて良かった、と思える瞬間でもある。

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