力仕事



知り合いは新婚旅行にキリマンジャロに登ったらしい。

自分も去年はじめて6日間のバックパックキャンピングを経験した。

Pのお父さん、スパローに連れられてニューメキシコのPecosの山に登った。

何も知らずに登ったが、地図をみて富士山より高い山だったことを知った。

酸素は薄く、一歩一歩が重く感じられた旅だったが頂上に辿り着いた時は一瞬で疲労を忘れさせる感動だった。

今年はキャンプへ行く事もなかったが、そのかわり、うちでいろんなアウトドアのプロジェクトがあった。

うちには5エーカーの林がある。将来薪窯を据える為にまずは木々の伐採をしないといけない。

『伐採を趣味にしているくらいに好き』らしいスパローがチェーンソー役に立候補してくれた。音楽のように聞こえた彼の言葉をありがたく頂戴し、週末をtree cutting time に費やした。スパローがチェーンソーで木を倒し、カットされた枝や丸太を運ぶのがPと私の役目。一番最後に大きな松の木が電柱に倒れそうなハプニングもあったが、けが人もなく無事終了。50坪程度のエリアを伐採するだけでも丸二日かかり、5年間は持つであろう薪ストーブ用の丸太も確保出来た。

自然をあるがままにほっとかず、手を加えてしまいがちなのが人間の悪い癖で、自分もこの5エーカーの林を見かけよくしようと手を加えつつある。

手を加えるといっても、自然の中で見つけたものを動かすだけで、アーティフィシャルなものは導入するつもりはない。

自分は都合良く『林の整理』と言っている。

庭掃除がわざとらしくないようにみせかけるため、後で『落ち葉を数枚ちらっと落とす茶人』もいかがなもんかと思うが、自分もわざわざ自然に手を加えているいやらしい人間なのだ。

朽ちて倒れた木々を組み合わせて林の中に策を作ってみたり、トリュフを捜すブタのような目つきで林中の平たい岩を掘り起こしてfire pitと石の階段を作ったり、森の仕事は終わらない。

そして体力を限界まで消耗してしまう。

力仕事が得意ではない母からみると私はとんでもないおバカさんで、ある日空の酒瓶をリサイクルに行っている時、(うちの酒瓶の量はハンパじゃない)

『花子、女のフリをしなさいよ。お店のお兄ちゃんに手伝ってもらいなさいよ!』と言われたことがある。

『女のフリ』しなくても女なのに、自分の母親からもこんなこと言われる私って一体、、、?

自分は力仕事が好きなのだと思う。

汗と泥にまみれて身体をボロボロにし、仕事の後のビールに最大の喜びを感じる自分は根っからの労働者タイプなんだと思う。

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