ぐい呑


唐津も寒くなって来た。空気も湿っぽい。日本酒がうまいと感じる季節だ。

日本酒を楽しむ時の醍醐味はまずは酒器を選ぶことから。ぐい呑を選ぶ時ほど、『ああ、今日の自分ってこんな風に感じてたんだ』と気付かされる事はない。

うちはやきもの屋、しかも家族全員酒飲み、そして呑み友もよく集まる、なので当然、ぐい呑の数も多い。いろんな種類のぐい呑が棚の上に陳列しており、食事の用意をしてる間それぞれお好みを選んでもらう。どれが一番はない。その時の気分によって真っ先に手が伸びたものが、その夜のお供であるとともに自分の心の鏡だとおもっている。

少人数で酒盗を嘗めながらちびり、ちびり、とやりたい時は小さめの盃に手がいく。片口や徳利でしみじみと何度もお酒を継ぎたす楽しみがあるから。こんな時はあまり器が主張しない渋め系が好ましい。逆にお客さまが多い時なんかは自分はゆったりした大きめを選んでいる。(何度も何度も片口を廻してもらうのも気兼ねするし。隣の人も疲れるし。)仕事をがっつりした後で、さーて、今夜は呑むわよ!と意気込んだときはカップ酒モード。こういう時には蕎麦猪口くらい大きいのが豪快な呑みっぷりを楽しめる。

その日の自分の気分に合わせて器を選ぶ楽しみ、ぐい呑は小さくて場所を取らないからコレクションしやすい。でも不思議とお気に入りは自然と決まって来る。

自分のお気に入りは唐津に戻ってはじめて作ったもの。テストピース的に小さい筒形のぐい呑を作り、その上に釉を生掛けしたのが、釉が飛び散って(いわゆる失敗作)でもこのアクシデントがなんとなく、自分でも気に入っている。

出来の悪い息子程可愛い、とはこのことか、とおもう。

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