たまーにジャンクなものを食べたいと思うときがある。
『カップヌードル』はまちがいなく私のジャンクTOP3に入るであろう。
子供時代に垣間みたカップヌードルのCMで南極のような極寒のある場所で毛皮に包まれた男がふーっ、ふーっと息を吹きかけながらカップヌードルを食べているシーンが長年私の脳裏から離れず、今でもカップヌードルは野外で(独りだとなおさら情緒が深まる)食べるものだと思っている。
新年の初日の出を拝む時もカップヌードルを抱えて所定の場所へ出かけるのも私流の儀式である。
寒い冬は冬でそれなりの家の中での楽しみ方があるけれど、やっぱりあたたかくなるとちょっと外の空気を味わいたい。
Pのお父さんが昔大工さんだったのをいい事に、去年の春、Pのお父さんがアメリカからはるばるやって来るのを待ち構えて3日間でデッキを作り上げた。
朝のコーヒー、ランチ、友だちとバーベキュー、日暮れ時のカクテル...それぞれの時間とそれぞれの空気をこのデッキで味わった。
また久しぶりにデッキの生活を始めたい。春らしい良いお天気だったので、その日は『デッキでカップヌードルね。』と即決まった。
私が最後の一口を食べ終わろうとしていてもPはまだ1/10も食べていないではないか!もう出来て3分近く経っている。その間、Pはケータイでなにやらメールしている。『食べるときにメールなんて、失礼な!』で怒るのではなく、私としては『はやく食べないと麺がのびちゃっておいしくないよ!』で気がかりである。猫舌なのはわかるけど、見てるだけでも美味しくなさそうである。カップヌードルの命はお湯を入れて5分である。『3分で出来上がり』と書いてあるが、私的には3分もまってちゃ麺がのびのびである。2分15秒くらいがちょうどよい。それからスタートなので残りの2分45秒間で食べ終わらないと麺が生きてるうちに食べたとは言いきれない。それくらい孤独な真剣勝負なのである。
以前、或る本で、大阪にラーメン屋とストリップショーが合体した店があると知ったが、ストリップを見ながらラーメンなんて考えられないと思った。
『ストリップ』に意識を集中したらラーメンはのびる。『ラーメン』に専念すれば当然ストリップを見逃すことになる。『一石二鳥』っぽく聞こえはいいようだが、実際は不経済な取引だと思った。
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