おそらく、どの作家のうちでもそうだとおもうけど、ベストな器は展示会へ行ってしまうので、自分ちの器はたいがい、二級品を使っている。
窯傷のあるものや、釉薬が奇麗に発色していなかったり、『ワケアリ』な器でも、使ってみればそれなりに愛着が湧いてくるもの。
けれど、今回のメインでの薪窯の作品は初めての記念なので、自分用にキープしようと思った湯のみがある。
たった二つだけだったので、自分用にしちゃおう♡と、罪悪感なしに思えたわけなのだけど、
器は一目惚れで好きになる器と、最初は目にもとまらなかった器が使っていくうちに徐々にハートをつかまれるようなものとがある。この湯のみは二番目のパターンで、最初はちょっとヒッピーっぽくてどうだか、、と思えた器だった。けど、内側にある斑点がどうも踊っているようでチャーミングで、なんだか憎めない気がした。最近風邪気味になっているので、ハーブティーを飲むときは出番が頻繁。戸棚にしまわれるチャンスもなく、台所の窓際で『何かご用?』ととぼけた表情で次の出番を待っている。
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