お酒の魔力



いかつい顔をしているかもしれないが、家族の中では一番お酒が弱い人間なのだ。自分の家族のお酒の消費量が一般の日本人と比較してノーマルなのかは疑問だが。

一番お酒に強いはずの兄貴が最近すぐ酔いつぶれているのをみて『つまらん』と思ってしまう私はちょっとは成長したのだろうか。

自慢ではないがお酒を呑まない日はない。食事の引き立て役にお酒は欠かせない。お酒は食事と共にするものであって、お酒だけのカクテルにはずっと興味はなかった。Sex on the beach とかcosmopolitanとやらなんだか名前や色だけ仰々しく、中身はたいしたもんではないので友だちと行くバーではしぶしぶウィスキーのロックを頼んでいた。

が、しかし。この歳になって食前や食後のお酒もいいもんやね。と感じるようになってきた。

日本でバーに行く時はウイスキー(ちょっとがんばれるときは上等のスコッチモルト)のロックをよく頼むようになった。日本のバーは氷が透明で奇麗なのでウイスキーが美味しく感じられる。カラコロとグラスを廻すときに響く音が心地よい。

ウイスキーを呑む時にいつも思い出すのが映画『マルサの女』

山崎努がお金を貯める哲学を語る時にブランデーを片手に『グラスにお酒がたまったら普通の人は呑みたがるんだよ。でもそこをじっとがまんしてだまって見つめるんだ。そしてグラスに溢れるように溜まったとこでやっと呑んでいい。でもね、けしてゴクゴク呑んじゃだめなんだよ。こうやって嘗める様に呑まないといけないんだ。』

とてもエロティックな演技ではあったがウイスキーや上等のお酒はなめる様にして呑むものだとその時はじめて知った。

最近のお気に入りはマティーニ。

マティーニといってもいろいろ種類はあるようだが、私はジンとバムースにグリーンオリーブとオリーブのジュースを入れた“エキストラダーティーマティーニ”が好物で、特にジンに浸したオリーブを噛み締める時はなぜかサリンジャーの”a perfect day for bananafish (nine stories)”を思い出してしまう。マティーニといえばシカゴのヤクザ、1950年代のアメリカ、見た目はハッピーなようでアンハッピーなアル中の主婦、そして浮気をしているその旦那。などなど連鎖ゲームのようにダークなイメージが浮かび上がってくるようでもあるがそれでも魔笛につられるネズミのようにマティーニの魅力に引きつられてしまう。

近所にワイナリーがあって、メインのワイナリーはどうせ、と最初はくくっていたが、ワイナリーのくせになぜかそこには今迄味わったなかでも最高にスムースなジンが作られていたことを発見した。

キンキンに冷凍庫で冷やしたジンを風呂上がりにとろりと口に滑らすのもこれまたエロティックで美味しい。

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